「梅乃宿のプロフェッショナル」のコーナーでは、梅乃宿酒造で働く“プロフェッショナル”なスタッフの仕事にまつわるこだわりや思いをご紹介します。
梅乃宿酒造の日本酒製造において醸造責任者を務める製造部製造課の上田さんにインタビューしました。
普段どのようなお仕事をしていますか?
日本酒製造の醸造責任者として、仲間の蔵人と共に酒造りをしながら日本酒製造の全体指揮をとっています。梅乃宿酒造の酒造りは、各工程ごとに担当者をつけており、その担当者へアドバイスをすることもありますが、次をどうするのか、担当者の意見を聞きながら一緒に考えてすすめる事が多いです。
醸造責任者として、大切にしていることは何ですか?
新しい酒文化を創造する蔵として、今よりも良い方法やアイディアを生み出し、試していくことが大事だとおもっており、明らかにダメだとわかるもの以外は、「一旦やってみよう」という感じで挑戦したいと思っています。
例えば、梅乃宿酒造ではリキュールに自社製造の日本酒を使用しているため、そのお酒で新しい酵母や麹菌を使用した酒造りにチャレンジしています。その挑戦の中で生まれたのが、2024年4月にリニューアルした「梅乃宿 純米酒」で、酵母は梅乃宿酒造の名前の由来にもなった樹齢300年以上の梅の花から取得した酵母を、麹は業界でもまだ新しいタイプのもので挑戦をした結果、フレッシュな香りとジューシーな口当たりの日本酒をつくる事ができました。最近の話し合いで、「もう少しすっきりした味わいにもできれば。」と意見がでたため、麹の種類はこれまでに自社で実績のあるものに再度変更をしましたが、これからも挑戦する姿勢は続けていきたいと思っています。
醸造責任者として、気を付けていることは何ですか?
蔵人全員に、”出来上がりのお酒を想像したうえで、各工程での作業を進めるように”と意識づけるようにしています。各工程の担当者が、今作業しているもののゴールが意識できていなければ、思ったような酒はできません。そのため、週一で全員で集まって、発酵状況を確認するためのミーティングを行い、その時に一番最善な方法をみんなで考えます。それにより、各自の知識や熟練度に違いはあれど、みんなが同じ認識を持って、同じ酒造りに取り組めると思っています。
お客様にどんなワクワクを届けたいですか?
梅乃宿酒造の日本酒は、程よい味わい(甘味や旨味)の中にも後味がスッキリと感じられるように造っています。梅乃宿酒造の日本酒を試したことがない方が手軽に手を出せるのが「梅乃宿 純米酒300ml」だと思っており、蔵人はみんな自信を持ってこのお酒を造っているので是非味わってみてほしいと思っています。
また、2022年に蔵を移転してから蔵見学通路より酒造りの現場が見られるようになりました。蔵人たちは、直接お客様と言葉を交わすことはないものの、見学に来られた際にはできるだけ酒造りへの思いが伝わるようにできれば、と思っています。