酒を造るということは、日本の文化を継承するということ。 酒文化の伝道する梅乃宿のポリシーをご紹介します。
SEASON 02
酒造りの担い手たち
vol.1 梅乃宿のファンを増やしたい。ゆるぎない思いが、提案を生み出していく。
東京営業所 営業 小山 恵莉子
入社と同時に奈良に引っ越し、本社で1年半勤務しました。その後、東京営業所に異動になり、関東エリアを担当後、今年から東京の営業を担当しています。
先輩方にもアドバイスをいただいた通り、大阪1に対して20と言っても過言ではないほど、人も物も多いのが東京です。大阪では、梅乃宿と言えば「奈良の地酒メーカー」として名が通っていましたが、東京での知名度はまだまだ。日本中からおいしいお酒、おいしいものが集まる東京で梅乃宿のお酒を選んでいただくためには、おいしいを超えた驚きや感動が必要だと思うんです。それを探り、さまざまな提案をしていくことが、私の仕事だと考えています。
そのために、まず大切にしているのが、リリースした商品の評価を、しっかりと蔵にフィードバックすること。酒販店さまや飲食店さまからいただくのがお褒めの言葉であっても、厳しいご意見であっても、どちらも大切なご意見として真摯に頂戴し、すべてを蔵に伝えています。
同時に、梅乃宿のお酒を売るために、日本酒を取り巻く食の提案をすることも大切だと考えています。きっかけは、発酵の専門家として仕事をしている叔父が話してくれた、「日本酒は、酵母を使ってつくるサイエンス分野の製品。だから同じ空気の中で生まれてきた食べ物に合う」という一言。試してみると、山香の本醸造と蔵の奈良漬けの相性が抜群にいい。それをお客さまに提案したところ、クリームチーズと奈良漬けを組み合わせて、新しいおつまみをつくってくださったんです。その時、奈良で生まれた梅乃宿の日本酒に関わる物語が、一つ進化したのだと感じました。この夏企画した梅乃宿の全商品が飲める酒の会では、日本酒と一緒に柿の葉寿司なども並べ、奈良のお酒を奈良の食で楽しんでいただきました。こうした提案は、多くの方に梅乃宿を知っていただくためにも必要なことだと考え、飲食全体にアンテナを広げ、情報収集に力を注いでいます。また、もっとたくさんの方に「梅乃宿の蔵に行ってみたい!」と思っていただけるような営業活動も続けていきたいです。
一方、プライベートな時間を利用して、飲食の流行を探ることにも力を入れています。雑誌で取り上げられるようなお洒落なレストランからガード下の居酒屋さんまで、足を運ぶお店はさまざま。話題のお酒や食を試しながら、リアルで鮮度の高い情報をストックし、それを提案に生かしていきたいと思っています。
私が考える新しい酒文化の創造とは、他社の追随を許さない、圧倒的なおいしさや感動、安定感を持つ日本酒をつくり、それを自信を持って伝え、広めていくこと。お客さまに一番近い立場にいる営業というスタンスだからこそできる情報収集に力を入れ、その情報を生かした提案型営業を実践しながら、日本酒蔵としての梅乃宿の可能性を広げていきたいと思っています。