酒を造るということは、日本の文化を継承するということ。 酒文化の伝道する梅乃宿のポリシーをご紹介します。
SEASON 03
梅乃宿を支える女性たち
Vol.7 細かな変化にも目を配れる、梅乃宿のお母さん的な存在になりたい
管理部 総務課 郡 みどり
大学で社会福祉を学んだ後、自動車ディーラーに就職し、その後はゼネコン業界も経験しました。結婚・出産後はしばらく働き方を変え、アルバイトという形で事務をしていましたが、下の子どもが小学3年生になったのを機に、派遣で梅乃宿へ。約2年の経験を積み、正社員となりました。
派遣時は、経理を担当し、売掛金の処理をしていました。ご存知のように、経理は正確さが求められる仕事です。日々の入金をチェックし、毎月800件を超える請求書を発送しながら、もっと効率を良くする方法があるのではないかと、模索することもありました。正社員にしていただいたのは、そんな頃。派遣の頃には自分で壁をつくり、どこか遠慮している部分があったのですが、社員になったことでその壁を取り払うことができ、胸に秘めていたアイデアを口に出せるようになりました。
若い社員の皆さんから見たら、母親に近い年齢で中途入社したわけですが、梅乃宿はそれを違和感なく受け入れてくれる会社でした。わからないことがあれば、誰かが必ず答えてくれる。失敗をしても、みんなが大丈夫と声をかけてくれる。そして、何より社員のアイデアに耳を貸し、実現する方法をみんなで考えて形にしていけるところに感激しました。また、子どもを持つ女性の働きやすさという点においても、これまでに経験したどの企業よりも優れていると感じました。社内では女子社員だけのイベントもあり、相談しながらイベントをつくりあげていけることを楽しみにしています。
現在は、経理の一環である原価計算プロジェクトの一員を務めつつ、総務課に籍を置いています。原価計算は、蔵の仕入れや原料となる米の流れなどがすべて把握できていないとできない業務。中には、蔵という現場の人にしかわからないこともたくさんありますが、経理という視点を活かして改善すべき点や気づいたことを見つけ、プロジェクトにフィードバックしています。一方、総務課の一員となったことで、これまで外側から見ていた梅乃宿を内側から見ることができるようになりました。それによって、男性の物の見方と女性の見方には明らかに違いがあることもわかってきました。こうした視点の違いをポジティブに捉え、さまざまな意見を取り入れて多角的な物の見方ができる人材になりたいと考えています。この年齢で新しいことを覚えなければいけないことに不安もありましたが、総務という業務に挑戦してみようと思えたのは、周囲が助けてくれるから。異動が決まった後は、昔身につけたビジネスマナーをおさらいし、自分にできること、できないからこそ勉強が必要なことを再確認しました。
梅乃宿は、リキュールによって知名度があがり、現在も成長を続けている会社です。働いている社員の気持ちに変化が生じたり、会社の中が変わっていくことも、成長の過程ではよくあること。そんななかで総務の私にできるのは、梅乃宿のお母さん的存在になって、細かな変化に気づいていくことではないかと思っています。会社としての変化も個人個人の変化も見逃さず、さまざまな形でフォローする。そうすることで、みんなが心地よく仕事に臨める空気と雰囲気をつくっていくことが目標です。いつの日か、若い社員のみんなが、私を「お母ちゃんみたい」と言ってくれるようになったら嬉しいですね。