酒を造るということは、日本の文化を継承するということ。 酒文化の伝道する梅乃宿のポリシーをご紹介します。
SEASON 03
梅乃宿を支える女性たち
Vol.4 女性ならではの気づきを生かして、誰もが働きやすい環境をつくりたい。
商品管理課 三好 真弓
短大卒業後、アパレル販売の仕事をしていましたが、長く働ける会社に就職したいと考え、梅乃宿に転職しました。この期間にパソコン学校に通い、事務職としてのスキルを上げることにも取り組みました。
2016年4月からは、商品管理課に籍を置き、業務にあたっています。商品管理課は、完成した商品の品質管理、つまりは出荷する直前の商品の最終チェックを担う課。意外に思われるかもしれませんが、この課の出荷在庫係のスタッフは、2/3が女性です。ところが、以前は男性が多かったことから、男性目線の作業方法が引き継がれており、それが女性スタッフの大きな負担になっていました。商品管理課で自分がすべきことを考えた結果、『誰もが働きやすい職場づくり』に取り組むべきだと考えました。
改善は、現場の実態調査から開始しました。体、機械、効率、段取り、知識という5項目に分けて調査を行ったところ、体力面と知識面の負担が大きいことがわかりました。そこでまず、体力面の負担を軽減するために、疲労軽減マットや電動台車を導入しました。1.8L×6本入りのケースは約20kg。社内には勾配7度の坂があり、それまでスタッフは200kgを越える荷物を台車に載せて坂を登っていたのです。この台車を電動にすることで、体力面の負担は大きく減りました。同時に、育成手順書の作成にも取り組みました。誰にでもわかるように作業の方法や資材の配置を書き出し、新規スタッフが仕事を覚える順番にも工夫を凝らしました。スキルを見える化し、到達目標をわかりやすくしたことがモチベーションの維持と向上につながりました。
改善を進めるかたわら、品質資材係に籍を置き、梱包作業後の商品の検品作業も行っています。
最近、梅乃宿における私の仕事は「気づく」ことだと思うようになりました。仲間のちょっとした変化や悩みに気づき、現場のちょっとした不具合に気づき、それを改善することで、みんなが働きやすい環境を整えたい。もちろん一人でできることではありません。スタッフが一丸となって取り組むことで、一緒に成長していけるのではないかと考えています。
夢は、梅乃宿が世界で認められる蔵になること。世界という視点で見ると、梅乃宿はまだまだ発展途上ですが、自分がその土台を支える一人になって、梅乃宿を世界に送り出して行けたら幸せです。この時、以前梅乃宿のファンづくり業務で培った知識や財産が活きてくるのではないかと期待しています。そのためにも知識を身につけ、自分自身がさらに前に進むことが大切ですね。